ハウジング雑考 11
日・中・韓の入浴様式
「ハウジング雑考 7」に続き、またまた風呂の話である。
入浴の共通目的は、古今東西、ヒトが裸になり、お湯と水場合によればタオルや石鹸類を使い体を清潔にする行為である。日本では、さらに加えて、健康保持・増進あるいは“裸の付き合い”によるコミュニケーションの手段にもなる。
入浴様式は歴史や風土によって大きく違う。
現代日本の家庭では、とにかく清潔好き・風呂好きの国民性もあり、毎日のように湯につかり浴槽の外に出て体を洗う。ゆったりと時間をかけ、誰にも邪魔されることなく、いい気持になり癒される。子どもが小さい間は、親と子あるいは孫との“裸の付き合いが”できるまたとない時間でもある。
ところで、日本でもこの2~30年で多くの家庭にシャワーも導入された。シャワーのみで済ます場合もあるだろうが、日々の入浴に代えるという人は少ない。しかし、どうも中国と韓国では入浴はシャワーで終わりというケースが一般的の様である。
中国はどうか。特に大都市での近年の集合住宅では、ヨーロッパスタイルの浴室が多く、一方では、日本製の多機能なユニットバスも普及しつつある。ただし、一般家庭ではシャワーのみも多いようだ。乾燥した気候・風土の、あるいは外敵の襲来も考えられるような国では、長い歴史のなかでゆったりと風呂に入るといった習慣が身についていないのかもしれない。あるいは、日本のように水が豊富ではないことも関連しているのかもしれない。ちなみに、日本ではお金などを、“湯水のように使う”、というが、中国では“土のように使う”と言うらしい。
韓国はどうか。韓国の多くの家庭はシャワーだけのところが多い。また、日本同様浴槽があり、外にでて体を洗うこともあるそうだ。しかし、日本の銭湯にサウナを合わせ、かつ飲食や娯楽的要素をもった「チンジルバン」という施設が街中に開業され、そこがよく利用される。日本でも喧伝されている韓国式「垢すり」のできる場所である。日本の銭湯もそうであるが、地域交流の場にもなっている。歴史的には、中国同様、寒くあるいは空気が乾燥していることから体の垢も時々落とせばよく、このような入浴様式になったのか。(勤め先大学のネイティブ教員等からのヒアリングによる・090709)
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