鴨川ホルモーを観た
8年間の学生時代を京都で過ごした私は、常々京都が舞台の映画は見たいと思っている。
一見ばかばかしいが都大路や鴨川流域などで繰り広げられるという「鴨川ホルモー」、それはいったいなにか?という好奇心とミーハー性が頭をもたげてきて、映画館に足を運んだ。
案の定、京都の懐かしい名所、街角、大学が出てきてノスタルジアを感じ、あるいは風景が変わっていないことに安堵感を覚えたりもした。一方、4大学の軍団が「オニ」というキャラクター人形を操ってホルモーというバトルゲームを繰り広げる。この「オニ」は良くできているし、動きも面白い。私も干ブドウ好きであるが、干しブドウで元気になるところがいい。ただ、この映画は何をいいたいのだろうか、と考えてもよく判らない。陰陽思想とどんな関連あるのか?。また、挿入歌はなぜ、懐かしい「レナウン娘」か・・・・・。このような映画は理屈で観ると面白くないのだろうな、と考えていた。そこに、「やはり原本を読んでみることが、よりよく判るのでは」、といっしょに観た妻のアドバイスがあった。文庫本を買って読んでみた。
本を読むと、作者の主張がよく判ったように思う。登場人物の心象風景などを軽妙洒脱によく表現されていることに気がついた。これは京大青竜会のメンバー間で繰り広げられるいわば青春小説であると。しかも、ストーリーには全くいやみがなく、素直で後味がよい。この真面目さにほっとする。あとは、いわば背景である。その背景については、よく理解できないが、これこそ作者「万城目学」流の世界を作っているのであろう。この本や映画が多くの人に読まれ観られているらしいが、このまじめな「青春論」と「万城目ワールド」にそのわけがあるのではなかろうか。
この「鴨川ホルモー」に触発され、森見登美彦の「夜は短し歩けよ乙女」をピックアップした。なぜ、森見か。両者は同年齢層・京大卒、作品では同じ京都を舞台に展開している作家のようであるからである。森見はこの作品で周五郎賞を受賞したとのこと。周五郎は私が好きな作家の一人であるが、「何故周五郎賞なのか?」と思いながら読んでいる。
「万城目ワールド」とは違った「森見ワールド」があるように思う。で、そのキモは何か?これから、その疑問を解いていきたい。楽しみである。(090720・N)
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