ハウジング雑考 3
履床様式 1
履床様式―聞きなれない言葉であるが、住まいに入リ玄関で下足を脱いで上るのか、それとも脱がずにそのまま床に上がるのかという、履物に関するライフスタイルのこと。
近代以降、日本には欧米の住文化が流れ込み、生活も洋風化かつ合理化し、住まいや家具類もそれと関連しながら洋風化してきている。現代でも畳がフローリングに変わり、和風便器が洋式トイレ、布団がベッド、ちゃぶ台がテーブルそして座卓が応接セットへの変化などである。ところが、下足を脱いで家・部屋に入るという行動様式はなかなか変わらない。
日本では、2000年以上前の竪穴住居時代以降、コメを作るようになってからは、土座に藁や莚を敷いた床が出現し草履などの履物を脱ぐ習慣があったのではないだろうか。以降連綿と一般の農家、町家、長屋あるいは武士の住宅では、床を地面より50センチほど上げかつ床の仕上げが畳であり、下足は脱ぐのが当たり前になっていった。現代でも下足の領域とそれを脱ぐ領域での床仕上げ高低差わずか1~2センチほどのマンションでもやはり履物は脱ぐ。近現代140年間なぜ履床様式は変化しなかったのか?
日本は高温多湿で、履物をぬぎ素足に近いほうが気持ちいい、畳でなくても“ごろんと横になる”、“あぐらをかく”といったくつろぎ方が日本人好みであるからだろうか。この点については、日頃、言動や服装あるいは食事などでは、理解しがたいほど洋風化・合理化?が進んでいる女子学生達も、同じような感覚を持っているようだ。これから先、履床様式はどう展開するのだろうか?(080910)
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コメント
拝見しました。愛読させていていただきます。
投稿: 中林浩 | 2008年9月17日 (水) 12時16分